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ウォージ砲の舞台裏

woj

近年のドラフトでは毎回一番注目されるといっても過言ではないツイッターアカウント @WojYahooNBA のエイドリアン・ウォジナラウスキー氏をGQがインタビュー。最新情報を一番に伝えるには家族の多大なる理解と仕事への熱い想いがあってこそ。来月から動き出すフリーエージェントの動向を知るためにも、今後ウォージ氏のツイッターから目が離せない。(元の記事はこちら

昨晩はちゃんと寝れました?

ああ、今朝はいつもより遅く起きたくらいだよ。

寝たのは何時くらいだったんですか?

午前4時くらいかな。4時頃に寝て、9時に起きたよ。

寝る時も携帯が大音量で鳴るようにしてるんですか?

この仕事は1年中52週間 、休みなしなんだ。付け焼刃じゃダメ。一年中続いてる会話のようなもので、何かが必要な時にだけ誰かに電話するわけにはいかない。しかも情報を共有する相互関係で成り立ってる。一番忙しい時期に上手くいくように、一年の残りの時間をかけてじっくり積み重ねていくんだ。

ドラフトが始まる前にすでに誰がどこに指名されるかの情報はわかってるんですか?

大体どんな感じになるかはわかってると思う。でもレイカーズのは最後まではっきりわからなかった。僕の目の前にジャリル・オカフォーとディアンジェロ・ラッセルのエージェントが座ってて、こっちを見て「で、わかった?」って聞くんだけど、わからなかったよ。

休暇中や家族といるときでもいつも電話してるんですか?

息子が小さかった頃、一緒に庭でキャッチボールをしてたんだ。携帯を家の外の階段のところに置いてて、ボールを投げたりキャッチしたりしてる合間に携帯の方をチラチラ見ながらメッセージや着信がないか見てたんだ。途中で息子にボールを投げてから携帯を確認しに行ってる間に息子は待ってて、これ近所の人が見てたらなんて嫌な親父なんだって思うな、と思ったよ。

いつも思うようにしてるのは、僕が最初にニュースを伝えたかなんて、今から5日後には誰も覚えちゃいない。でも5日後、5年後、10年後、15年後に、親がそこにいなかった、いたけど他のことで忙しかったことは子供は覚えてるもんだ。トレードの情報を一番に伝えたことなんてみんな忘れる。蒸気みたいに消えてなくなることだ。

いつも携帯ばかり使ってて子供に文句は言われる?

もちろん。子供たちに携帯のことを注意しても説得力ゼロだよ。外は天気がいいぞ、携帯なんか置いて外に行けよ、友達とメールばかりしてないで、と言っても完全に説得力がないからね。「これは仕事だからしょうがないんだ」とは言ってみるんだけど、まったく聞く耳を持たれないよ

重要な情報を待ってるときに電波が入らなかったり携帯が壊れたり、そういう悪夢みたいな経験は?

一番嫌なのは飛行機で移動するときだね。いつもすごく早朝か深夜に移動するようにしてるんだけど。昨年のプレーオフ後半で、ロサンゼルスからオクラホマシティーへ行くのに直行便があったんだけど、それと朝6時でヒューストン経由の便とで迷ったんだ。直行便だと寝れるし最高じゃないか、でも後悔するかも …と思いながらも乗ったんだ。日曜日の試合で、確かイエーガーがHCとしてメンフィスに残るかどうかが話題になってた。到着してそのニュースをミスしたときは自業自得だと思ったよ。ちゃんと朝起きて6時の便に乗るべきだった。

こういうのはよくあることなんですか?

オリンピックを見に家族でロンドンに行ったんだけど、帰りの飛行機に乗った時、ちょうどイバカがOKCとエクステンションをサインした情報が入ったんだ。飛行機はすでに滑走路で、そのフライトはwifiもなく、ロンドンからニューアークまで5、6時間だったんだ。イバカがサインすることはわかってたけど、いくらで、という金額がまだなくて。乗務員が「携帯の電源を切ってください」と言いに回ってるところ、「よし、この新聞紙を広げて隠してくれ」と息子に言いながら彼を盾にしたよ。息子はゲームみたいだと喜んでたけど、妻は「これはいくらあなたでもひどいわ」と呆れられたよ。で、やっと離陸直前になって48ミリオンだか、その金額の情報を得ることができたんだ。

ほかには?

運転中に何度も車を路肩に寄せたことはあるよ。フリーエージェントがどことサインした、とツイートするために二車線を横切って車を停めたり。以前ロサンゼルスで観光かなんかに行く途中で、右へ二車線横切ってどこかの路地に車を停めてモー・ウィリアムズがブレイザーズとサインしたことをツイートした時も妻に「本気?!」と呆れられたね。でも家族はみんな寛大で、僕はラッキーだよ。本当にひどいからね。でもね、みんな同じくらい仕事を頑張ってるんだよ。僕は他の誰よりも頑張ってるとは思わない。自分が納得のいく仕事をするだけだし、この仕事ができてラッキーだ。4年半ウォーターベリー(コネチカット州)で働いて、フレズノ(カリフォルニア州)にもいたし、バーゲン・レコード(ニュージャージー州の新聞The Recordのこと)で8、9年働いてた。

エキゾチックな場所にいたんですね。下積み時代を経て今がある。

この仕事以外やりたくなかったからね。子供の頃から、ずっとこの仕事しかやりたくなかった。夢が実現したよ。ただ新聞紙のスポーツライターになるだけだと思ってた。大手メディアでインターンをすることがなかったのもモチベーションになってると思う。ワシントン・ポスト紙やニューヨークタイムズ紙やニューズデー紙みたいなところでね。そういう経験がないお陰で成長できたと思ってる。雨や泥まみれになりながら高校のアメフトの試合を取り上げたり、コンビニの電話ボックスから記事を送ったり、アスレチック・ディレクターのファックスにノートパソコンをつなげたり。そういうことを続けて今がある。あの頃やってたことの方が今よりもずっとハードだよ。

雨が降ってる中、サイドラインに座ってスタッツをつける方がずっと大変だ。ランニング・プレーとパッシング・プレーの数字を足して、新聞紙の締め切りまでに15インチ内で読めるような記事を書かなきゃいけなかった。今やってることの何よりも大変だったよ。

最新のニュースを伝えるのにツイッターがここまで武器になることにはいつ頃気づいたんですか?

2009年のドラフトだったかな。ドラフト前日でジョニー・ラデン(ヤフーの編集者)とその奥さん(当時は彼女)のジェニファー・バンダとと一緒だった。ドラフトの情報がどんどん入ってくるのに誰の目にも触れさせることができない、記事をあげる頃にはもう遅い、どうやってこの情報を拡散すればいいんだ?こんなに情報が入ってきてるのに、とジョニーに話してたんだ。するとジェニファーが「だったらツイッターでやればいいじゃない」と言ったんだ。

ドラフトで発表される前にあなたがツイッターで情報を伝えるのを嫌う人もいるようですが?

テレビ番組を優先させるべきだと思ってる人がいるのはわかってるよ。でもドラフトは式典なんだ。誰をドラフトするかはすでに決まってる。つまり情報はすでに存在してる。フリーエージェントやトレードが決まったことをチームが正式に発表するまで報道を控えるか?そんなことはないだろう。僕の仕事はニュースを報道することだ。待っていたら仕事の意味がなくなってしまう。テレビ番組のことなんか知ったこっちゃない。むしろ競争相手なんだ、気にする方がおかしい。面倒なことになるならなればいい。僕は構わない。それは彼らの問題であって、僕には関係ない。

ツイッターのリプライは見てますか?たまに「ウォージ、15年後の僕のクレジットスコアを教えて」とか聞かれてますけど。

色んなリプライをもらうよ。友達や妹が見て笑ったりしてる。僕も見てるよ。人間だからね、そりゃ見るよ。たまにすごくおもしろいことが書いてある。

一番面白かったのは?

昨晩のは面白かった。友達からだったんだけど「あいつすでに3つも先のピックを伝えてやがる。クソ野郎」って書いてあって笑ったよ。僕もそんなに本気にしてないよ。前もって知りたくない人もいるのはわかる。でも自分が正しいと思うやり方で仕事をするしかないんだ。昨晩だけで5、6万人フォロワーが増えたから、アンフォローするよりもフォローする人の方が多いってことだよ。

(ヤフーとの)契約は今年いっぱいですよね。次はどうするかの第一報をGQでお願いできますか?

ヤフーは最高だよ。最高の人たちと仕事ができる最高の場所だ。共に成長することもできた。自分にとって素晴らしいプラットフォームだった。ヤフーとも話してるし、他の機会やアイディアにも耳を貸してるよ。念のためね。でもよっぽどの機会でもない限りヤフーを去ることはないと思うね。

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